音大受験対策の健康法

「ピアノや作曲が好き」というのと、「それで受験する」というのは別ものです。

受験は競争です。本来、競争とは無縁の芸術に対して、点数を付けて競争させるのです。
ここに決定的な齟齬が存在します。

そのため、受験生は、ねじれた緊張状態の中で受験期間を過ごすことになります。
結果、音大受験では心身の体調を崩すことがよくあります。

そこで、受験生の健康を維持し、学習効果を高めるために、いくつかの健康法をご紹介します。中には私自身の経験則もありますし、精神や心理の専門家が述べている健康法もあります。

ただ、以下、紹介するものは誰に対しても有効なわけではありません。相性のようなものがあります。したがって各々の性質に合ったものを試して下さい。

※音大受験のコース説明はこちらへ。

睡眠

昼夜逆転しないこと。

起床時間を決めること。

就寝時間は多少前後しても良いが、起床時間は守ることが大切です。さらに就寝時間は0時を過ぎないこと。

睡眠時間は個人差があり、ショートスリーパーやロングスリーパーもいます。

しだって一概には言えませんが、一般的に寝すぎるのは良くないです。
少し寝足りないくらいが、頭が良く働くことが多いです。

昼寝もお勧め。30分くらい眠ると頭がスッキリするでしょう。

日光浴

朝起きて、すぐに陽を浴びる。
セロトニンが分泌されて精神安定効果があると言われている。

単純に朝日は気持ちいい。

運動

1日20分ほど、約8,000歩を歩く。早足で歩くのがポイント。

ピアノや作曲で負担がかかりやすい部位のストレッチをするのも効果的。

身体の使い方に関心があれば、アレクサンダーテクニックを学ぶのも良い。その場合は、できればマンツーマンの指導がおすすめ。

食事

1日3食、食べること。食欲がない時も、少量でいいから定時に摂ることが大切。
食べ過ぎは集中力を欠くので注意。

なるべく手作りのものを食べること。
一人暮らしならご飯と味噌汁、焼き魚などを作るとよい。
勉強の息抜きに料理をするのも一案。

間食については、しすぎるのは良くない。
間食は摂食行動というより、気分転換と考えた方が学習のためには良い。

ストレスコーピング(不安なことや嫌なことでストレスを溜めたときにすること)

誰でもよいので困り事を他人に話すこと。
他人のアドバイスを聞くというよりは、ガス抜きをする感じ。
ただし複数の人に何回も同じ話していると、ネガティブな記憶が定着してしまうので、一度だけ聞いてもらうのがよい。

親や先生から指示された通りにできない場合

多くの人は、基本的に、人の言うことを鵜呑みにして聞くのをイヤなもの。
しかし、身近な人は、あなたを客観的に見ているので、だいたいの意見は正論です。

だから他人の意見を一応は聞いておくとよいです。
すると後々になって、自分で自ら気づいたように、それを実践するようになることがあります。

マインドフルネス(瞑想)

リラックスして瞑想し、無意識の世界、創造界に触れる練習をする。
すると、ピアノ演奏や作曲についてのアイデアが広がる。

また禅や古武術の思想は集中力を高め、身体を無理なく使うのに有効。
禅が教えるように、あまり脳と身体を分けて考えないこと。

正しい呼吸法は心身の状態を整える。

ルーティンを作る

練習にルーティンを作ることは大切。心身の安定にもつながる。

ルーティンは必ずしも応用的なことでなくてよい。

ピアノなら毎日定時に音階やアルペジオを弾く。
作曲なら毎日定時に和声をする、クラシックの名作の模写(臨書)をする、など。

腱鞘炎

ピアノや作曲ではよく起こる。
整形外科で対処。
休ませること。

しかし受験対策を全部ストップしてしまうのではなく、無理のない範囲で継続すること。
入院後のリハビリと同じ考え方。

ただし、もとの状態に戻ることを目標にしてはならない。
なぜなら、もとの状態で体調が悪くなったのだから。

新しい取り組み方を知恵を絞って編み出すこと。

腰痛・背部痛

これもピアノや作曲ではよく起こる。
対処法は腱鞘炎と同じ。

痔(じ)

作曲でよく起こる。
内科か外科で対処。

椅子にドーナツクッションを使うと良い。

不安、不眠、食欲不振・逆に暴食、頭痛など慢性痛

安易に医者に行かないこと。
耐性形成や次第に服用量が多くなってしまう薬を出されてしまうことが多い。
さらに寛解期になったとき、薬を減らしていく退薬症状もつらいので。

運動が良い。
運動というとハードルが高く感じるが、何か書く、誰かと話す、10分間深呼吸を繰り返すなども立派な運動。
もしどうしても強い不安があるなら、今すぐに100メートル走をする。全力で。
すると不安はどこかに行ってしまう。
気力があればジムに通いパーソナルトレーナーについてもらうことはとてもよい。

風呂にゆっくり入ること、寝る前のテレビやスマホは避けること、カフェインの接種は適度にし、午後六時以降は睡眠を考えカフェインを摂らないこと。

夜に勉強がはかどるからといって、夜型にならないこと。
夜は主観的になりやすいので、よく出来てる錯覚に陥るが、じつは朝の方がよい仕事ができる。

場合によっては、カウンセリングや認知行動療法が有効なことも。

いずれにせよ、これまでのやり方で歪みが出たのだから、元気になったとしても元に戻る必要はないし、元には戻れないし、元に戻っても何の意味もない。

だから新しい取り組み方を考えることが何より大切。
そこで知恵を絞った人こそ、受験競争を勝ち抜いていく。

もっと詳しく聞きたい方は体験レッスンにお越しください。

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