作曲・和声受験の三種の神器
今日は、作曲・和声の音大受験等で欠かせない三つの文房具をご紹介します。
その① シャーペン
その② 消しゴム。できればスティック消しゴムがあると尚良いです。
その③ 定規
では、①〜③について詳しく説明します。
まずは、①について。シャーペン自体必要なことは言うまでもありませんね。
でも、ここからが重要です。おすすめは0.9の太さ。その理由は音大受験で大学が用意する五線紙が線と線の幅が約2mmというところにあります。2mmの線幅は、多くの音大作曲科が採用している幅です。その場合、一般的に使われる0.5の芯だと、音符の球を書くときに、やや苦労します。
ちなみに、オーケストラを作曲する場合、今はほとんどの作曲家が浄書ソフトを使いますが、仮に手書きの場合は線と線の幅は1mmあるかないかなので、逆に0.4くらいの芯がおすすめです。
芯の濃さについては、B〜2Bがおすすめです。これくらい柔らかく濃い芯だと、書きやすく、そして、とても消しやすいです。
次は、②の消しゴムです。
直方体で消しやすく、小さめのものがよいです。小さいのは細部を消すのに便利ですし、さらに五線紙上で邪魔になりません。
間違っても練り消しゴムは持って行かないようにしましょう。東京芸大なら左側の門に入り美術学部を志すことになります(笑)
さて気を取り戻して、スティック型の消しゴムがあると、とても便利です。音符の球一音など非常に細かい場所が消せます。
①も②も限られた作曲科受験の試験時間の中で、非常に有効な時間短縮の技になります。
最後に③の定規です。
小節線や音符の旗、さらに連桁(れんこう=八分音符以下の音価の音符同士を繋ぐ横線のこと)を書くときに使用します。おすすめは縦4㎝・横11㎝くらいの比較的小さいもの。
定規は慣れないと使いにくいですが、慣れるとフリーハンドで綺麗めに書くのとほとんど時間が変わりません。そして、とても美しい譜づらになります。
美しい譜づらだから高得点が付くと言うわけではありませんが、作曲科の教授陣に読んで頂きやすくなるため、好印象を持って頂けることは経験上多いです。
私どもの東京都練馬区の美ゞ(びび)音楽教室でも、普段、作曲や和声のレッスンで多くの生徒さんの譜面を見ますが、やはり定規を使って書かれた譜面の方が読みやすいですし、音符に対する愛情が感じられます。一方、フリーハンドの譜面はつい粗探しをしてしまいます。
ちなみに、アンビバレンスなことを書きますが、定規だと読みやすいため、和声の禁則や、色々なミス、作曲では矛盾点を発見しやすいのも事実です。
以上、今日は三種の神器をご紹介しました。
私どものような作曲や和声の教室では、以上の他にもおすすめの五線紙や、その五線紙の使い方、音符のちょっとした連桁の繋げ方・切り方のコツなど、さまざまなノウハウを持っています。
ご興味のある方は、東京都練馬区で作曲・和声、ピアノレッスン等を行う私どもの美ゞ(びび)音楽教室まで。(2023年6月1日・宮川慎一郎)