パンフルートのはなし

モーツァルトの『魔笛』、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』に登場する「葦笛の踊り」、ドビュッシーの『牧神の午後への前奏曲』、ラヴェルの『ダフニスとクロエ』…

これらの曲でモチーフとして描かれているのが、パンの笛です。(実際の曲中では、どれもフルートが演奏しています)

パン、というのはギリシア神話の神様の名前。山羊の脚を持つ、牧羊の神様です。パンとダフニス
『ダフニスとクロエ』では、山羊飼いのダフニスと羊飼いのクロエが描かれていますが、その中でダフニスはパンに捧げるための笛を作ります。
そのように作られたものが、パンフルート(あるいはパンパイプ)と呼ばれる楽器です。

乾燥させた葦や竹、現代では木やプラスチックを使って作られます。
パンが吹く笛は不気味で、人々を怖がらせたと言われているそうですよ。

神への捧げものとしての音楽。西洋音楽と神は切っても切り離せないものです。

(真唯子)