編曲と作曲はどちらが簡単?

作曲をやってみたいと思われる方の中に、しばしば編曲から始めたという方がいます。

編曲のきっかけで多いのは、所属している楽団や合奏団で丁度いいレパートリーがなくて、それなら自分で編曲してみようというケースです。
それで何曲かやっているうちに、自分もオリジナル曲を作ってみたいと思われるようです。

では編曲と作曲はどちらが簡単でしょうか?

多くの方は、編曲の方が簡単だと思われると思います。ところが、そうとも言えません。むしろ比べることができないくらい両者はかけ離れていて、まったく別ものと言っても良いくらいです。

一言で言うならば、編曲はテクニックとセンス。作曲はアイデアとオリジナリティ。これに尽きます。もちろん作曲と編曲では、共通するところもたくさんあるのですが、それぞれを極めていくとやはりこうなるように思います。

また、作曲は委嘱を受けても結局は自分の曲なので、委嘱者やお客さんを失望させても(基本的には)弁解の余地があります。
しかし編曲は違います。常に誰かの期待を背負っています。そして原曲がある以上、(基本的には)弁解の余地がないのです。

作曲の方が喜びが大きい分、落胆も大きいのですが、編曲の方が胃が痛みます。

・・・と、今、編曲している私は思うのです。

(宮川慎一郎)