展覧会の絵

今日は展覧会の絵をめぐる、ムソルグスキーとラヴェルのお話です。

ムソルグスキーは当時、ヨーロッパ全土では非常に有名な作曲家とはいえませんでした。しかし注目すべきいくつかの作品を書いていたため、リムスキーコルサコフなどの手を借り、次第に認知されるようになりました。

それに目をつけ、展覧会の絵の魅力を確信したのが、まずセルゲイ・クーセヴィツキー(指揮者)という人。そして彼はラヴェルにオーケストラ編曲を依頼しました。

ラヴェルは編曲に際して、リムスキーコルサコフによって手が加えられたことに苦心したようです。しかし、可能な限りムソルグスキー本人の意向を想像し、編曲したとされています。

この編曲は9曲目に一箇所・終局に数カ所の小節の延長(付け加え)があります。いくつかは「そうだね、しょうがないね」というものですが、いくつかは「なぜ」というものがあります。

編曲者は通常、原曲にどれくらい手を加えるか悩むものです。しかしラヴェルの場合、オーケストレーション以外は、原曲のリズムや和声・エクリチュールを厳格に守っています。だからこそ、謎の小節の延長。

もしかしたら、これはリムスキーコルサコフ版を横に置き、原典資料をあたった結果かもしれません。